葬儀費用
葬儀費用については、厳密には、いずれ支出を免れないものであること等から、不法行為による賠償が認められるかどうかという争いもありますが、裁判では賠償の対象となるものと認められています。(最高裁昭和43年10日3日判決等)
戒名、読経料、葬儀社への支払いといった純粋な葬儀費用のほか、葬儀関係費用として、墓石、仏壇、位牌購入費、墓地購入費、墓石建立費用等の賠償も認められますが、これらすべてを含めて、限度として150万円というのが、賠償として認められる範囲とされています。
会葬者等から贈られる香典については、損害を填補すべき性質を有するものでは無いので、損害賠償の中では考慮されません。
つまり、香典は損益相殺の対象とならず、また、その一方で香典返しが損害となることもありません。